第47回 日本神経内分泌学会学術集会[The 47th Annual Meeting of Japan Neuroendocrine Society]
第47回 日本神経内分泌学会学術集会[The 47th Annual Meeting of Japan Neuroendocrine Society]

ご挨拶

第47 回日本神経内分泌学会学術集会の開催にあたって

会長 西 真弓

会長 西 真弓

(奈良県立医科大学第一解剖学講座 教授)

副会長 高橋 裕

副会長 高橋 裕

(奈良県立医科大学糖尿病・内分泌内科学 教授)

新型コロナウイルス感染拡大により1年延期いたしました第47回日本神経内分泌学会学術集会を、2021年10月30日(土)、31日(日)の2日間、奈良市にあります奈良春日野国際フォーラム甍において開催いたします。8、9月に至っても未だ新型コロナウイルスの完全収束には至らない中で、現地開催とWeb開催併用のハイブリッド形式で開催することになりました。

現地参加の皆様にはご安心して楽しんで頂けますよう、十分な感染対策に配慮した運営を行います。諸々のご事情により会場へお越しいただくことが叶わなかった皆様におかれましては、Zoom によるライブ配信でご視聴下さい。また、学術集会後に期間限定(11月5日(金)~26日(金)予定)でオンデマンド配信もいたしますので、こちらも是非ご視聴いただければ幸いに存じます。

学術集会のメインテーマは昨年と同様に「神経内分泌学のダイバーシテイ~基礎と臨床のクロストークからみえるもの~」といたしました。プログラムに関しましては、1 年の延期にも関わらず、特別講演を始め、すべてのご講演予定の皆様に再度のご快諾をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。さらに、若手研究奨励賞審査口演、臨床神経内分泌優秀賞審査ポスター、一般講演にも多くの演題登録をいただきましたことに感謝申し上げます。

今回は、特別講演では、エディンバラ大学Gareth Leng 名誉教授による神経内分泌学の本流の視床下部ホルモン研究、慶応大学医学部岡野栄之教授による最先端のiPS 細胞技術を用いた精神・神経疾患の病態・創薬研究、理研脳神経科学研究センター宮脇敦史チームリーダーのイメージングの最新研究についてそれぞれお話しいただきます。これらの内容は基礎研究者だけではなく、臨床医にとっても、特別講演はもちろん今回企画した岡野教授、宮脇先生との未来の医学、医科学研究を見据えたパネルディスカッションは大変刺激的なものになると思います。

また、教育講演は基礎系から束村博子先生(名古屋大学農学部教授)、臨床系から高橋裕先生(奈良県立医科大学糖尿・内分泌内科学教授)のご講演に加え、3 つのシンポジウム(国際シンポジウム、次世代の会によるシンポジウム、トランスレーショナルリサーチシンポジウム)など様々な企画を用意いたしました。

さらにイブニングセミナーでは黙食のもと、華厳宗大本山東大寺 清凉院住職の森本公穣様による法話も企画しております。このような時代だからこそ心にしみるお話をお聞き頂けると思います。

コロナ・パンデミックにより私たちの日常は大きく様変わりし、学術集会の在り方も再考を余儀なくされました。Web 開催形式には参加しやすいなどの利点もある一方で、やはり現地における対面での議論やアドリブの会話はサイエンスに欠かせないものと考えます。今回は不慣れなハイブリッド開催で、ご不便をおかけすることも多々あるかと思いますが、現地参加とWeb 参加、どちらの場合も参加してよかったと言っていただけるよう、有意義で充実した内容の学術集会を目指し、スタッフ一同全力で大会運営に臨む所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

会場の「奈良春日野国際フォーラム甍」は、世界遺産の興福寺、東大寺、春日大社に囲まれた悠久の歴史の地にあります。新型コロナウイルス感染状況にもよりますが、学術集会初日の10月30日から11月15日までの会期で会場のすぐ傍の奈良国立博物館で第73 回正倉院展が開催される予定です。学会の合間には散策で古都奈良の豊かな自然と歴史に触れていただき、気分転換や知性の刺激の機会になれば幸いに存じます。サイエンスとアートのクロストークをお楽しみ下さい。